その裏側を決して見せる事無く、月は天空から静淑な光を地上に住む我々に降り注いでいる。まるで我が子を見守る母親の如くに・・・。
 しかし、ギリシャ神話等に見られる著名な象徴的逸話の幾つかとして、悲嘆や憤怒に因り彼女の理性が一度失われ感情のみが奔流となった場合、純粋故に凄惨で狂おしい惨劇が『月』によって為されるのも是また通念である。子を牛耳ろうとする母親達、男や他者を翻弄させる女達・・・。彼女等の狂乱的パワーは壮絶で最早畏怖に値する。それこそが『月』の秘めたる裏の素顔『無意識の反抗』なのかも知れない。